便座と股間とおにぎりと

 夜中寒いかもしれないと思って着込んで寝たら、暑くて途中で目が覚めてしまった。おまけに寝汗までかいて、びっちょんこである。しばらく寝付けなかったので三木大雲の怪談をYou Tubeで聞いていたら、眠くなるのに1時間くらいかかってしまって少し寝不足。


 月曜日は朝礼があるので30分早く出社しなくてはならないが、身体と心の準備がなかなかできない。なぜ憂鬱な月曜の朝に30分も早く動かなくてはならないのか。憂鬱の上塗りに、入社して10年以上ずっと憤ている。

 結局昼過ぎくらいまで魂と身体の結合がうまくいかないような、ふわふわした感覚がずっと続いていた。(変な薬はやっていない)


 ランチの前に大型商業施設のトイレにお花を摘みに行くと、前まで無かった便座の消毒スプレーが設置されていた。ご時世だね。この匂い結構好きだ。

 この前テレビで、有吉が「友達のお母さんが握ったおにぎりは食べられないけど、駅のトイレの便座は舐められる」と言っていたのを思い出し、その時はなんとなくわかると思ったが、いざ便座と対峙してみると無理なことに気がつく。

 しかしトイレに行った後に手を洗わない奴は不潔と思うが、洗っていない股間と対峙すると意外と平気だったりする(人による)ので、便座を舐められるようになる日はそう遠く無いのかもしれない。が、そうはならないように気をつけようと思う。

 スプレーでシュパパパーと便座をきれいにしてお花摘みに勤しんでいると、小便器の方からゴキゲンなおじさんの鼻歌が聴こえてきた。なにか良いことがあったのだろうな。と聴いていたら、手を洗い終わって、「あーもうクソが!」と言って出ていった。排尿の間に何があったのだろうか。尿と一緒にゴキゲンも放出されてしまったのだろうか。それとも便器の中にある僕のお花のことを言っているのだろうか。感受性が豊かなのは何よりだが、突然大きな声を出すのは止めていただきたい。

 そういえば自分も小学生の高学年くらいまで、通知表に「感受性がとても豊かで云々」と書かれていた。当時は褒められていると思っていたが、大人になるとそれが褒め言葉として使用される機会はほぼ無い、ということがわかって少し傷ついた。


 午後も相変わらず焦点が定まらない目で仕事をした。(変な薬はやっていない)

 夜に割引されてたステーキ弁当を食べたらやる気がみなぎってきた。


 そういえば昨日ラーメンに大量に入れたにんにくはどうだったのだろうか。マスクをしていたので臭わなかったのだろうか。「口臭いよ」って言われたら、「全集中、大蒜の呼吸」とでも言ってやろうかとウキウキして出社したが、まず口が臭いと面と向かって言ってくれる人もいないし、自分もそんな立ち位置じゃなかった。密かにあいつ口臭いな。と思われていたのだろうか。昨日は口臭など気にしないと思ったがやっぱり気になるなあ。