須弥山の麓で

32歳ゲイです!彼氏持ち。 日々の日常、思うことをダラダラ綴ってます。

初リアルのこと

 
僕が初めてゲイの人と出会ったのは、今日みたいに小雨降る13年前の春だった。
 
今のようにSNSなども普及しておらず、出会いの場といえば、ゲイ専用の出会い系掲示板だった。
僕の初リアルとなる相手も、その掲示板で書き込みをしていた人で、僕が19歳、彼が21歳だった。一ヶ月ほどメールでやり取りをしたあと、彼の家に行くことになった。
 
今思うと、いきなり家にいくとはかなり大胆なのだが、純朴青年だった僕は家に招くという本当の意味が、このときはわかっていなかった。
 
最寄りの駅に着くと、彼が車で迎えに来てくれていた。そして車に乗り込む僕。
会う前から、メールでやり取りをしていたはずなのに、二人ともぎこちない会話だ。家に着くと、自分で描いたという愛犬の絵を見せてくれたり、専門学校のこと、ゲイの世界のことなど話してくれた。
 
ようやく会話も弾んできたときだ。いきなりベッドへ誘われ、気づいたら、僕だけ一方的に処理されていた。実に味気ない初体験。
今思えばたいしたことではないのだが、当時の僕にはかなり衝撃的だったのだろうか、それからのことはあまり記憶にない。
 
メールの時から、彼のほんわかする感じや優しさは心地よかった。彼はいい人だ。でもこのもやもやする感じはなんだ。自分はこんなことをする為に、今日彼と会ったのか?
もしあのとき誘いを断っていたら、こんな気持ちになっていないのに・・・。
 駅まで送ってもらっている車内で、黙ってこんなことを考えていた。
 
「今日はありがとう」
のメールさえ送ることなく、それっきり彼との関係は終わってしまった。
 
今、彼はどうしているのだろうか。まだあの両親と住む家にはいるのだろうか?素敵なパートナーには出会えたのだろうか?
彼はきっと僕のことは忘れてしまっているだろう。でも、僕は今でもたまに思い出す。しょっぱい思い出として。
 
多分もう会うことはない彼。もし会えたなら、あれから十数年の間に培ったテクであの時のお返しをしてあげようと思う。